美容師・理容師が手荒れで悩む原因とは? 5つの対処法を紹介します
美容師や理容師の職業病として一つ挙げられるのが、手荒れです。なかには、手がボロボロになってしまい、痒みや痛みに悩んだ経験がある方も多いのではないでしょうか。
また、あまりにも荒れてしまい「お客様に見られるのが恥ずかしい」と思ってしまっている方もいることでしょう。
本記事では、そのような悩みについて、美容師が手荒れで悩む原因やおすすめの対処法について紹介します。綺麗な手を維持できるように、記事の内容をぜひ参考にしてください。
目次
美容師・理容師が手荒れで悩むのはなぜ?
まずは、考えられる原因として次の6つがあります。
1. 手が濡れたまま作業している
2. シャンプーで必要以上の皮脂や水分を洗い流している
3. 薬剤の成分で炎症が起きている
4. シャンプーや薬剤の洗い残しが手に残っている
5. ドライヤーの温風で乾燥している
6. アレルギー反応が起こっている
どのパターンが当てはまるか、ご自身の場合に置き換えて考えてみてください・
それでは、一つずつ解説します。
原因① 手が濡れたまま作業している
1つ目の原因として、手が濡れたまま作業していることが挙げられます。
手を洗う機会が多く、忙しくて手を拭くような暇もなく次の作業に移らなければならないこともあるかもしれません。また、タオルで手を拭いてから次の作業をする人もいますが、しっかりと水分を拭き取れていない場合もあるでしょう。
手に水分が残ったままでは、水が蒸発するのとともに、手にもともとある皮脂の水分まで一緒に蒸発しやすくなります。そのため、手の乾燥を招いてしまいかねません。
原因② シャンプーで必要以上の皮脂や水分を洗い流している
2つ目の原因としては、繰り返しシャンプーすることで、必要以上に手の皮脂や水分を洗い流していることが考えられます。新人でも行う業務のため、多くの美容師に当てはまる原因となります。
1日で10回以上シャンプーする機会があることも少なくないため、繰り返し行われる水仕事によって肌のバリア機能が落ちてしまいます。それにより、弱刺激物質である界面活性剤などが刺激となってしまい、手荒れを引き起こすのです。
原因③ 薬剤の成分で炎症が起きている
3つ目に、薬剤が付着し、その成分によって炎症が起きているケースが考えられます。
付着するのを防ぐためにゴムのグローブをする人も多くいますが、着用していても染み出してしまったり、外す時に触れてしまったりすることで炎症が起きる可能性もあります。
カラー剤に含まれるパラフェニレンジアミンやパーマ剤に含まれるニッケルなどがアレルギー反応を起こし、アレルギー性皮膚炎になってしまいます。
また、アレルギー体質を持っていない場合でも、第一剤に含まれているアルカリによって刺激性皮膚炎を引き起こしてしまいかねません。
原因④ シャンプーや薬剤の洗い残しが手に残っている
4つ目に挙げられる原因は、しっかりと手を洗ったと思っていても、シャンプーや薬剤を洗い残してしまうことです。
すみずみまで石鹸を使って洗うのが理想的ですが、余裕がなかったり忙しかったりすることで、十分に手を洗える時間がない場合もあるのではないでしょうか。
タオルで拭くことで水分を拭き取れたとしても、手に残った薬品成分は洗わなければ落とせないため、成分が肌に残ってしまうことで手荒れを引き起こしてしまいます。
原因⑤ ドライヤーの温風で乾燥している
5つ目の原因は、ドライヤーの温風によって水分が失われ、乾燥してしまうことです。シャンプーと同じくらい行う頻度が高いため、これも大きな原因として考えられます。
風に当たることで手が乾燥し、かゆくなったり亀裂が発生したりしてしまいます。さらに、その乾燥した手でシャンプーや液剤に触れると、荒れを加速させてしないかねません。
ドライヤーをしないわけにはいかないため仕方がないとはいえ、シャンプーとの組み合わせによって手が荒れやすい環境となってしまうのです。
原因⑥ アレルギー反応が起こっている
6つ目に、アレルギー反応によって手荒れを引き起こしている場合が考えられます。
カラー剤やパーマ剤、シャンプーなどのほか、カットで使用するハサミ(金属)、ゴム手袋(ラテックス)などによってアレルギー反応が起こってしまう場合もあるでしょう。
人によって体質が異なるため、もしアレルギー反応だと考えられる場合は対処を考えなければなりません。
美容師・理容師におすすめな手荒れの対処法5選
おすすめの対処法として挙げられるのは、次の5つです。
1. しっかりと洗う
2. お湯の温度は低めにする
3. ハンドソープを見直す
4. こまめに保湿する
5. グローブを使う
それぞれ意識することで、手荒れを最小限に抑えられるでしょう。
それでは、一つずつ紹介します。
方法① しっかりと手を洗う
手に汚れが残ったままだと、シャンプーや薬剤の成分が炎症を起こしてしまう可能性があります。そのため、手はこまめにしっかりと洗い、汚れを流し切るようにしましょう。
タオルでごしごし拭き取るだけでは汚れが残ったままになってしまうため、毎回水で洗い、綺麗なタオルで水気を拭き取る意識をしてみてください。
もし手が荒れていて痒みがある場合、掻くと炎症を悪化させてしまうため掻かないように注意しましょう。
方法② お湯の温度は低めにする
お湯の温度が高すぎると皮脂まで一緒に流してしまうおそれがあるため、熱いお湯ばかり使っていると乾燥を誘発してしまいかねません。とはいえ、お客様が冷たいと感じてはいけないため、水は使えないことがほとんどです。
対処法としては、お客様が心地よく感じてもらえる程度にお湯の温度を下げるだけでも、乾燥を防ぐことができるためおすすめです。
また、業務外では極力水で手を洗うようにすると、必要以上の皮脂や水分が失われることを防げるでしょう。
方法③ ハンドソープを見直す
ハンドソープは汚れを落とすために強い成分が使われていることもあり、特に除菌効果のある石鹸や薬用石鹸は洗浄力が高い傾向にあります。そのため、肌を守るために必要な皮脂まで落としてしまいかねません。
そこで、使っているハンドソープを見直し、保湿成分が配合されている商品や、肌への負担が少ないとされるアミノ酸性界面活性剤を使用している商品に変えることがおすすめです。
シャンプーでも優しい成分が含まれている商品があるため、日常的にケアしていきましょう。
方法④ こまめに保湿する
乾燥を放置することで荒れを悪化させてしまうため、こまめに保湿することが欠かせません。
手首や肘にもシャンプーや薬品が飛んでしまうこともあるため、肘までしっかりとハンドクリームを塗って保湿しましょう。
また、荒れがひどい場合はハンドクリームに加え、寝るときに綿の手袋を着用することでさらに保湿できます。
方法⑤ グローブを使う
施術を行う際、グローブを使うことで手への刺激を減らせます。ただし、染み出しやすいものもあるため注意が必要です。また、外す際に誤って薬剤に触れてしまわないようにしなければなりません。
もし荒れがひどく、気になる場合は、シャンプー時にもグローブをすることで乾燥を防げるでしょう。
まとめ
今回は、多くの美容師が悩んでいる手荒れの原因と対処法について紹介しました。
多くの原因はシャンプーや液剤の洗い残しやドライヤーの乾燥などによるものであり、こまめに手を洗ったり、保湿を徹底したりすることで改善できます。また、施術の際はなるべく荒れの原因となる物に触れないようにし、綺麗な状態を保てるように意識してみましょう。