美容師は40代で定年って本当?平均年収やキャリアについて徹底解説
「美容師として40代以降どう働くべきか迷っている」
「もうすぐ40代になるが、美容師に挑戦してみたい」
と考える方は少なくありません。
本記事では、40代美容師の平均年収や主なキャリア、退職した場合のキャリアなどについてまとめました。
また、美容師が40代で定年と言われる理由についてもお話ししますので、
今後の働き方について悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
目次
40代美容師の平均年収はどのくらい?
厚生労働省が発表しているデータ「令和4年賃金構造基本統計調査 結果の概況」によると、美容師を含む、生活関連サービス業・娯楽業の平均年収は40代前半で311万2,000円、40代後半で314万7,000円となっています。
20代前半の208万9,000円、20代後半の234万3,000円などと比較すると、40代美容師の平均年収は100万円近く高い傾向にあるようです。
理由は、40代美容師の多くが管理職についており、全体的な年収額が上がるためと言われています。
40代美容師の主なキャリア
そのままスタイリストとして働き続ける人もいれば、管理職に昇給したり、自分で開業したりなど、さまざまなキャリアがあります。
今回は、代表的な4つのキャリアについて、それぞれ紹介します。
一般のスタイリスト
「役職は荷が重いので、普通に働きたい」
と考えている方も多いのではないでしょうか。40代美容師の全員が役職に就いているわけではなく、一般のスタイリストとして勤務している方も存在します。多くの場合、中高年の利用が多いカット専門店やファミリー店などに勤務しており、近い世代のお客様を施術しています。また、店舗に勤務するスタッフも同じように40代前後のスタッフが多いため、気を使わずに自分らしく仕事ができる職場として選ばれているようです。
管理職(マネージャーなど)
40代になっても美容師を続ける中で、もっとも現実的なのは管理職に就くことです。
サロンマネージャーとして勤務することが多く、商品管理や販売計画考案のほか、新人教育など、幅広い業務が求められます。
マネージャーになるためには、美容師としての施術スキルはもちろんのこと、マネジメントスキルが必要です。
もし今後のキャリアプランとして管理職を視野に入れているのであれば、マネジメントやコーチングなどについて学び、幅広い業務に対応できるようにしましょう。
サロン経営
どこかの店舗に所属するのではなく、起業してサロンを経営する方も一定数存在します。
「目標は自分の店を持つことだ」と考えている方も、中にはいるのではないでしょうか。
サロン経営を成功させるためには、美容師としてのスキルやマネジメントスキルのほか、経営に関する知識や人脈、運など、さまざまな要素を持ち合わせている必要があります。
行き当たりばったりで経営を進めると失敗のリスクが大きくなってしまうため、慎重に規模を広げていくことで大きな収入を得られるかもしれません。
フリーランス
お店を持つわけではなく、フリーランス美容師として面貸しで働いたり、訪問して施術を行ったりする方もいます。
自分の予定と融通を聞かせながら働けるため、ある程度美容師としての市場価値が高くなり、余裕が出てきた方に多い働き方といえます。
また、個人事業主として収支の計算は自分で行うため、経営に関する知識を身につけることもできるでしょう。
40代から美容師を目指すことは可能なのか?
最近では、サロンに勤務している8〜9割のスタッフが40代以下であるとも言われています。
ここでは、美容師の寿命が短い理由や、40代から美容師に挑戦するのは可能かどうかについて解説します。
「美容師は40代で定年」と言われるのはなぜ?
街中のサロンにいるスタイリストは20〜30代の若い世代が多く、40代の美容師の割合は少ない傾向にあります。
また、美容師は40歳が定年と囁かれることもあるように、シニア世代で現役のスタイリストはかなり珍しいとされます。
これには理由があり、一般的な会社員であればこれから役職に就き、定年に向けて収入が上昇傾向になるところ、美容業界では40歳をピークとして年収が下降傾向にあるからです。
また、サロンワークや足腰への負担が大きいため、体力的な面で厳しいと判断し、別のキャリアを歩む方もいます。
40代から美容師を目指したい方へ
これを読んでいる方の中には、40代からでも美容師に挑戦してみたいと考える方もいるのではないでしょうか。
現実的に考えるならば、免許を取得するのは難しくないでしょうが、美容師として勤務するとなると難しいかもしれません。転職活動を行うにあたって年齢の壁があるほか、立ち仕事はかなりハードワークであるため、慣れるまで大変なことが多いでしょう。
スタイリストとして一人前になるためには、3〜5年ほど必要だと言われているため、長期的な視点で考えてみてください。
美容師の退職後のキャリアについて
もし40代で退職した場合、公的年金を受け取れるまでに25年程度も期間が空くことになります。
とはいえ、その間収入が途絶えるとなると生活が苦しくなる方も多いでしょう。そのため、退職後のキャリアについて悩む方は少なくありません。
よくある退職後のプランとして挙げられるのは、次の3つです。
・アルバイトやパート勤務
・別の業界へ転職
それぞれ解説しますので、今後の働き方を考える上で参考にしてください。
美容業界で再就職
これまでの知識やスキルを活かし、同じ美容業界で再就職するという方も多いようです。
具体的な職種例として、ネイリストやアイリスト、エステティシャンなどが挙げられます。このような新たなキャリアを歩むために、美容師免許のほかに資格を取ったり、専門学校やスクールに通ったりして技術を習得する方もいます。
サロン勤務の知識や経験が転職活動で有利に働けば、新たな職場でも活躍していけるでしょう。
アルバイトやパート勤務
十分な貯金があったり、パートナーの収入が安定していたりする場合は、アルバイトやパート勤務で生活していく方もいます。正社員よりも気軽に働けるため、自分の予定と調整しながら仕事を楽しめるでしょう。
よくあるコンビニやスーパーなどに加え、これまでの経験を活かして美容業界で働くケースも多いようです。
また、スタイリストとして週に2日ほど勤務するなど、無理のない働き方をしている方もいます。
別の業界へ転職
退職後のキャリアを進む中で、これまで働いていた美容業界からは離れ、全く別の業界へ転職する方もいます。しかし、別の業界へのキャリアチェンジは若手世代に多く、40代では少ない傾向にあるようです。
とはいえ、別業界への転職が不可能なわけでなく、行動力とやる気さえあればあなたの魅力として評価され、さまざまな場所で活躍できるでしょう。
特に、サービス業は求人数が多く、これまで培ったスキルを活かせることからも、ネクストキャリアとして人気があります。
まとめ
今回は、40代以降の美容師のキャリアや退職後のプランなどについてお話ししました。
平均よりも定年のタイミングが早い傾向にある美容師ですが、そのままスタイリストを続ける場合と他のキャリアを歩む場合のいずれにしても、自分自身のスキルアップとサービス精神を忘れずに挑戦していくことが欠かせません。
40代は美容師にとって岐路ともいえる重要な時期であるため、今後の働き方について慎重に考えてみてください。